MUSIC IS MAGIC!

V6とKinKi Kidsを愛でるジャニヲタ。主に彼らの音楽や、演出や照明についてのおはなしをします。「79年組尊い」が口癖。

「プラトニック」第1話・ストレンジャーについての再考察

プラトニック・第2話の放送前に第1話を復習しました。前回感想っぽいものを勢いで書いてみたけれど全然内容に触れてなくて、自分でも後で読み返してつまらないなって思ったのですが、ワードに引っかかってなんだか他の方の目に触れる機会が多かったみたいで非常に申し訳ないです…。のでこれからはもうちょっとマシなこと書きたいなと思ってますが、これもきっとやるやる詐欺に終わりそう…。

くだらない前振りはさて置き、プラトニック・第1話「ストレンジャー」についてもう一度。観ていて おおっ、と思った箇所に絞って書きます。じゃないとまたブレブレで何が言いたいかわからなくなる…。

 

まず青年と沙莉ちゃんの抱える病気について。TV誌でネタバレしていたみたいですけどわたしは全く気づかず、しかも2回目に観て気づくというお気楽っぷり。青年は「グリオブラストーマ」という脳腫瘍の一種。そして沙莉ちゃんは「左心低形成症候群」という心臓病の一種。あえて詳しくは書きませんが、やっぱり知識として頭に入れておくとまた捉え方も変わるかなあと思います。(単に説明が下手で逃げただけ)なんでこんな難しい病に…って思うけどそうじゃないとドラマ成り立たないよね、っていうわけわからない結論。なんでもかんでも病っていうものに頼りきりになっている作品ばかりな気にもなってくる。実際にその病を抱えている人もごまんといるのに、題材として多く取り上げられるのってどう感じるのかな、とふと思ったり。難しいね…

 

次は「魔法」という言葉について。「魔法使い」としても使われていて、第1話では2回キーポイントになるシーンで使われていました。1回目は沙莉ちゃんの病室に青年が訪ねた時に、沙莉ちゃんが読む物語の登場人物の中で青年を配役するなら、という話から。「君の王子様になるには年を取りすぎているしね」の台詞もとてもとっっても印象に残っていますが。ここではその後に沙莉ちゃんが言った「魔法使い」に焦点を当てたいと思います。何気なく彼女が口にした「魔法使い」ですが、普通物語の登場人物の例を挙げるときになかなか出てこないよな、って思う。青年が持つ空気感がその答えを導きだしたのか、沙莉ちゃんが今まで読んできた物語の中から得た数ある登場人物のストックの中から引っ張ってきたのか。いろいろ考えたけれど、沙莉ちゃん自身が青年に初めて会ったその瞬間に、この人がわたしのために魔法を使ってくれるんだ、と悟ったんじゃないか、という結論が出てきました。要するに、この人がわたしのために心臓を譲ってくれる、ということ。沙良は青年との間にそのような話をしていることは沙莉ちゃんには伝えていないけれど、沙莉ちゃんは初対面のその短い時間の中でそれを感じ取った、のではないかと。沙莉ちゃんの持つ研ぎ澄まされた感性から、「魔法使い」という一言が導き出され、その一言を告げられたときに青年も悟った。だからあのわずかな間が生じて、あの表情を生んだ。個人的な意見ですが、わたしの中ではこの結論で納得しました。

 

最後にひとつ。ドラマで描かれる時間について。時間というより時間帯のほうが適切かもしれません。2回目を見ていて、ドラマの中で夕方のシーンが多く描かれていることに気が付きました。最初に川沿いで沙良と青年が出会ったのも夕方。青年が「魔法」の言葉を告げたのも夕方。第1話で印象的に表現されているシーンは、夕方が多いような気がします。特に沙良と青年のシーン。名前をなんと読んだらいいか尋ねるシーンで、「あなたは昼間に生きて、わたしは夜に生きる」という台詞を青年が口にしています。昼間と夜の境目=夕方。第1話の最後の沙良のナレーションにあった「みかん色の光」というワード。「にわかに気づかないほどの、優しい、夕陽のようなみかん色の光」。とてもあたたかい色の描写だけど、ここにも夕陽というキーワードが出てきている。夕方って、他の時間帯よりも落ち着いていて、いちばんその時間が短い気がします。あっという間に太陽が西に沈んで、やがて夜になる。さっきまで明るかったのに、気づくと太陽が顔を隠していることだって少なくないはずです。その残された、限られた時間しか、沙良と青年は一緒にはいられない。儚く切ない時間。この時間帯を表すあたたかな色という意味でも、その実質的な時間の長さという意味でも、夕方というのも今後鍵になっていく気がしています。

 

はー!第2話までに間に合った!レコーダーも起動し始めたよ!さあ、今週も役者・堂本剛の演技を堪能します。