MUSIC IS MAGIC!

V6とKinKi Kidsを愛でるジャニヲタ。主に彼らの音楽や、演出や照明についてのおはなしをします。「79年組尊い」が口癖。

楽曲厨のわたしが考えるライブDVDの楽しみ方~V6 セクバニコン・KinKi Kids Lコンを例に

一口にジャニヲタといっても、それぞれが魅力を感じ惹かれる分野は異なっている。メンバーの関係性や、唯一無二の存在であるシンメ、ダンスやそのフォーメーション、あるいは彼らが話した言葉をまとめた活字を愛する人など、その分け方は多方面に広がる。それらを「~厨」という表現を借りて示すならば、わたしは「楽曲厨」である。わたしは彼らが歌う楽曲をこよなく愛している。きっとほとんどのジャニヲタが様々な楽曲を日々耳にしているかと思うが、わたしも同じようにほぼ毎日ウォークマンで聴いている。わたしが聴くのは主にV6とKinKi Kidsのふたつのグループ。トニカミやそれぞれソロが充実しているので、追う楽曲の数は他の単体のグループに比べて多くなるが、楽曲厨+収集癖のあるわたしはCDをちまちま買い揃えては聴く曲数を増やしている。

楽曲厨になったのは、小学校からピアノを、中高と吹奏楽*1をやっていた影響が大きい。大学生になった今は、たまに思い出したかのようにピアノを弾く程度になってしまったが、約12年間ずっと音楽が生活の一部だったのだなあと今になって思う。

 

今日は楽曲厨のわたしが考えるライブDVDの楽しみ方を書きたいと思う。先に挙げたふたつのグループの知識しかほぼないので、両グループからV6は「V6 live tour 2011 Sexy.Honey.Bunny!」、KinKi Kidsは「KinKi Kids concert 2013-2014『L』」を例にまとめていく。

なぜ数ある中からこの2作品を選んだかというと、2つには”生バンドを従えてのコンサート”という共通点があるからだ。KinKi Kidsに関してはかなり前から生バンドで行っているが、*2 V6はわたしの持っているDVDの中ではセクバニとアニバの2つのみである。

それぞれのバンドの編成は、

V6*3 

上手下段:ギター、鍵盤系(シンセ?)=3

下手下段:ドラムス、ベース、パーカッション=3

上手上段:トランペット、トロンボーン、サックス=3

下手下段:コーラス=3(男性1人女性2人)

上段:ストリングス=12(ヴァイオリン8、ヴィオラ2、チェロ2)

計24人

 

KinKi Kids

ベース1、ギター2、ドラムス1、キーボード1、パーカッション1

トランペット2、テナーサックス1、アルトサックス1

コーラス4、マニピュレーター*41

1stヴァイオリン6、2ndヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ2

計29人

豪華。ほんとに豪華。ストリングスもこれだけ充実してるのほんとすごい。(語彙力)

 

これらのDVDを見るときに、楽曲厨のわたしがテンションが上がるポイントがいくつかあるので、具体的な曲名を挙げてお話しようと思う。 

バンドの皆さんが演奏している様子が映る

この項目に関しては、KinKiは数えきれないほど存在する。長年音楽番組を続けてきた過程で、他のジャニーズとは少し違った視点から音楽というものを捉えていることが、このDVDのカット割りからも伝わってくる。V6はデビュー時からダンス・アクロバットを売りにしていたので、6人のダンスのカット割りがふんだんに盛り込まれ、近年は各メンバーのダンスを存分に楽しめるマルチアングルなるものもついている。*5 今回このブログを書くにあたって、両作品を改めて見直して、その違いを感じることが出来てとても楽しかった。

特にわたしが好きなカットを挙げると、  

セクバニ「You Know?」のイントロ、「明日の傘」でメンバーがハケたあとのインスト

Lコン「i love you」の間奏

楽器を演奏している人って単純にかっこよく見えるマジックにかかっていると思っていて、しかも「You Know?」みたいにかっこいい曲だと尚更。チカチカする照明(表現)の中、メンバーのダンスとギターの手元のカットが交互に挟まれたここは、かなり興奮する。ついでに言うと、「悲しいほどにアイドル」後の各ソロを繋げたメンバー紹介も好きだ。そこから「You Know?」への繋ぎはもっと好きだ。

「明日の傘」も外せない。インスト(=俗にいうカラオケ)厨でもあるので、本編最後に生バンドによるインストが聴ける、しかも演奏している様子も映る、という私得すぎる時間である。ベースのグリッサンドが特に好きだというマニアックなポイントも付け加えておく。

 

「i love you」は、間奏でベースがメロディーラインを担当するフレーズと、そこに絡むストリングスのハーモニーが、聴覚だけでなく視覚からもわかるので気に入っている。曲中にあれだけバンドメンバーさんのみのカットが長く確保されているのはなかなかないと思い、目視で秒数を確認したら、23秒ほどあった。アイドルのライブDVDで、アイドル以外の画が23秒も確保されるのは、かなり珍しいと思う。

 

CD音源と異なるサウンドが楽しめる

生バンドだと、曲のアレンジがしやすくなるためか、CD音源と少し異なったサウンドが楽しめるのも魅力のひとつだ。

セクバニコン「12ヶ月」間奏部分がCD音源より8小節長くなっているところ

Lコン「3-2-1」1番のAメロのフレーズ終わりが2小節分長くなっているところ 

上に挙げた箇所は原曲に数小節プラスしているので、このアレンジはライブDVDでしか聴くことは出来ない。音源に少しアレンジをすると、その部分がアクセントになって、そのアレンジが聴きたいがためにDVDを再生してしまうことすらある。アレンジというのは曲の小節数を増やすことも勿論、生で演奏していることによって起きる音のバランスの差もある。

CDで聴くよりも、タンバリンのアクセントが強め、トランペットやトロンボーンのホーン隊の音が立って聞こえたり、ギターのリフのちょっとした溜め、コーラスの厚み、ドラムスのリズムの刻み、曲の終わり方(フェードアウトのものはそのまま終わるわけにいかないし、一度終わって次の曲へ繋がなければならない)、など、挙げ出したらこれこそキリがない。(いい意味で)いつもCDで聴いているのとなんか違う、と感じる箇所がここであり、グルーヴと呼ばれるものだ。これはメンバーの歌い方も同じで、生歌を実感するところでもある。

散々生のライブ感を推しているが、生演奏でなければ嫌だというわけでも、CD音源と同じでなければ気が済まないというわけでもない。生演奏もCD音源も、どちらも素晴らしいと思うし、それぞれの良さがある。生演奏にいたく魅力を感じるのは、中高と吹奏楽を続けてきた中で、高校の顧問が予定調和を嫌っていたことが根本にあると思う。いつも同じ型にはまって、さも予定されているかのように決められたタイミングで音を鳴らす演奏はつまらない、と再三言われてきた。

ひとりで演奏するソロも、大勢で演奏する合奏も、いつも同じ音が鳴ることはありえない。そのときの気温や湿度、*6 肺に入れる息の量、ピックを握る手の力、弦をこする弓の角度、バチを下ろすスピード、鍵盤を叩くタッチの強さ、演奏する人の体調や気分、それらが毎回のようにピタリと揃うことはない。プロのプレーヤーの皆さんは、常に最高のコンディションに整えようと努めていらっしゃると思うが、でも全く同じということは、一度としてない。マイクトラブルのようなハプニングに突如見舞われることも、会場内の空調の乱れでピッチ(音程)がずれることも、勿論あり得る話だ。“全く同じ”はない。この考え方は、コンサートや舞台を複数回同じ演目をリピートする人には共感してもらえるのではないか。*7 毎回MCが違う、メンバー同士の絡みが違う、台詞回しが違う、アドリブが違う、演技が違う、髪型が違う*8 など、こちらも挙げればキリがない。

曲間・演出上の繋ぎ

曲間の繋ぎはメドレーになるとその魅力を遺憾なく発揮する。最高の繋ぎを挙げるとパッと思いつくのが違うコンサートになってしまった。サブタイトルが意味を成しておらず申し訳ない。

READY?コン 「BEAT YOUR HEART」から「グッデイ!!」への繋ぎ

OMGコン「スピリット」から「グッデイ!!」への繋ぎ

Lコン 「INTER」から「ビロードの闇」への繋ぎ

緊急コン「Theme of KinKi Kids 08」 

READY?コンのここは、BYHの雰囲気を残しつつ、それでいて次のグッデイに上手く切り替わっているので、本当に秀逸だと思う。一度曲が終わるけれど、そこでぶちっと切れてしまうわけではなく、どちらの曲の要素も取り入れているのですごく自然な流れでグッデイに移っている。BYHの最後でサビを2回繰り返しているが、その後半のバックのメロディーが少し変化している。ここで次のグッデイのイントロのような音色を強調しているので、自然な流れになるのかもしれない。ここまで書いて気づいたが、「BYHの雰囲気を残しつつグッデイに移る」のではなく、「BYHの最後でグッデイの雰囲気を出している」のほうがしっくりくる。

OMGコンも同様、スピリットの最後でグッデイの雰囲気を予感させているので、綺麗に曲が繋がっている。ふたつ挙げた例が、たまたまグッデイへ繋ぐ箇所なことに気が付いた。思い出せばVIBESコンのグッデイへの繋ぎも好きだった気が…。グッデイへの繋ぎはハズレなしということか。

長々書き連ねたが、百聞は一見に如かずということで、是非DVDを再生して確認していただきたい。脳内でこの繋ぎ部分が再生できるほどには気に入っている。

Lコンは、バンドの皆さん・ダンサーさんから次の曲に繋いでいる。前半はクラップがしたくなるようなアップテンポのかっこいいサウンドで、そこからビロードの闇の曲調であるラテン系のメロディー・リズムに変化していく。すっかりラテン調が染み付いた状態で次の曲に入るので、こちらも自然に曲が入ってくる。ウォークマンでセットリストのプレイリストを作ってもどこか物足りなさを感じてしまうのは、この繋ぎが大きく影響していると勝手に思っている。

緊急コンは、シングル曲のサビのフレーズだけを切り取って、それをうまく組み合わせてひとつの曲にしている。本当にワンフレーズだけでパッパッと変化していくが、違和感なく耳に入ってくる。ふと 調が違う曲はどうしてるんだろう、と疑問を抱くが、その素晴らしすぎる繋ぎの技術にただただ脱帽。それだけでもう完成している。

 

昔の楽曲を今の彼らの歌声で聴ける

なんだかんだ書いてきたけど、やっぱり一番は彼らの歌声。生歌なので、そのときの彼らの歌声で曲を楽しむことが出来るのは大きい。特に昔の楽曲を歌うときがたまらなく好きだ。

セクバニコン 「明日の傘」大サビのいのはらさんパート

READY?コン 「over」転調前の高音のユニゾン

Lコン 「もう君以外愛せない」 

「明日の傘」は、CDよりためて歌っているいのはらさんのパートが好きすぎて好きすぎる。CDより生歌のほうが上手いなあと思いながら、いつも聴いている。

「over」は、発売の1998年からの彼らの成長を手に取るように感じられる。最後の大サビの転調前、『道に迷った時でも 逃げ出さない強さ 持ち続けよう』の『道に迷った時でも』の『でも』のユニゾンの揃い方が素晴らしすぎて、ここの部分だけリピートしてしまう。ここだけ他のサビのメロディーと違い、音が高くなっていて、CDの音源よりも6人の声がよく溶け合って揃っている。みんな歌上手になったね…とひとり涙しながら聴いている。

「もう君以外愛せない」も、2000年リリースの頃からの彼らの成長を実感する。Lコンには行っていないのでDVDで初めて観たが、その歌声にすっかり聴き惚れていた。十数年の年月がその歌声に集約されているようで、二十歳そこそこの青年から素敵な大人になったんだなあ…と、ここでも勝手に涙する。

 

マニアックなポイントばかりになってしまったが、趣味趣向を書き連ねることが出来て楽しかった。取り上げた箇所が気になった方は是非DVDを観てみてほしい。持ってない人のためにもちゃっかり宣伝。通常盤ならまだ手に入るよね。

 

V6 live tour 2011 Sexy.Honey.Bunny! [DVD]

V6 live tour 2011 Sexy.Honey.Bunny! [DVD]

 

 

 

 

 

V6 ASIA TOUR 2010 in JAPAN READY? (通常盤) [DVD]

V6 ASIA TOUR 2010 in JAPAN READY? (通常盤) [DVD]

 

 

 

KinKi you DVD

KinKi you DVD

 

 

 

*1:コントラバスという弦楽器の中でいちばん大きい楽器が、中高6年間共に連れ添った相棒。

*2:実際いつから生バンドを従えるようになったか具体的な年数は分からないのでどなたかご存知の方教えてください。

*3:クレジットに編成が載っていなかったので目視です。間違ってたらごめんなさい

*4:耳馴染みのない言葉なので調べてみたら、「シンセサイザーシーケンサープログラムする専門家のこと。(Weblio辞書大先生より)と出た。世の中にはまだまだ知らない職業がたくさんある。

*5:カメラが寄りすぎ等の問題はあるものの

*6:楽器にとって気温や湿度の変化は大敵。気温が高いと管楽器の音程は高くなりますが、逆に弦楽器は低くなります。面白い。

*7:ジャニヲタ同士では分かり合えても、一般ピーポーとは相容れない難しい問題のひとつ

*8:みやけ担ならわかるよね。OMGがいい例