MUSIC IS MAGIC!

V6とKinKi Kidsを愛でるジャニヲタ。主に彼らの音楽や、演出や照明についてのおはなしをします。「79年組尊い」が口癖。

V6 20周年記念シングル第一弾「Timeless」感想 〜楽曲編

5月8日にV6 45枚目のシングル「Timeless」が発売されました。金曜日がリリース日ということで、週間ランキングには木(フラゲ日)、金(発売日)、土、日の4日分の売り上げ枚数が反映されることとなり、通常の水曜日リリースよりも不利になってしまうのでは…と思われました。が、結果は推定売上枚数93,402枚と、見事首位獲得。

オリコン週間 CDシングルランキング 2015年05月04日〜2015年05月10日 | ORICON STYLE

これにより、シングル連続TOP10獲得年数で、史上初の21年連続という快挙を達成したことも記憶に新しいところ。

【オリコン】V6、史上初の21年連続シングルTOP10 | ORICON STYLE

そんなTimelessの初回Aには、タイトル曲「Timeless」のMV、MVとジャケ写撮影のメイキング

Timeless (CD DVD) (初回生産限定A)

Timeless (CD DVD) (初回生産限定A)

初回Bにはファンと一緒に撮影した「SPOT LIGHT」のMV、MVのメイキング、メンバーの健康チェック

Timeless (CD DVD) (初回生産限定B)

Timeless (CD DVD) (初回生産限定B)

通常・V6 20th ANNIVERSARY SHOP盤には上記2曲に追加して「BREAK OUT」「Roadshow」の計4曲収録。*1

Timeless

Timeless


特典とかダンスの話もすればいいのに、今回は楽曲の話です。いや、今回も楽曲の話です。脳がなくてすいません。

 

1.Timeless 

(作詞:Takuya Harada, Komei Kobayashi、作曲:Takuya Harada, 川口進、編曲:鈴木Daichi秀行)
ラジオや9係の主題歌として、発売前からお耳にかかる機会の多かったこの曲。(いつもそうですけど) 普段ならラジオで流れた録音音源をひたすらリピートして発売を待つわたしですが、今回は極力聞かないようにしていました。CDのクリアな音を早く楽しみたかった。味わいたかった。けど、一度だけ我慢できずにフルで聞いたことがありました。そのときの感想は、まあいい曲なんだろうけど、別にそこまで刺さんないな、でした。正直なところ。
 
でもそれから9係の主題歌でショートverを何度か聞くうちに、あの切ないピアノのイントロと井ノ原さんのソロが無性に印象に残って、ふとしたときに口ずさむようになりました。回数は聴いていないものの、がっちりとわたしの心を捉えて離さなかった。
それをフルで聴いたらどうでしょう。
 
ピアノとウィンドチャイムで始まるイントロ部分は84〜86BPM*2。そこから100BPM*3にテンポアップする。ピアノやグロッケン(鉄琴)、ストリングスが綺麗に使われている。大サビ前のCメロがとても好き。そこからのまーいのパート、6人のユニゾンへ繋がる流れは至高。基本的にピアノから始まる曲が好きなので、曲間でも効果的にピアノの流れるようなパッセージが使われてると、もうそれだけで好きになっちゃう。大サビに入るときにリズムの刻み方が変化するところとか、王道なんだけど好き。Bメロに入ったときに左側から聴こえるエレキギターの音が、音の広がりを表現しているなと。左右で聴こえてくる音が違うのって、ステレオ効果って言うらしい。左右で掛け合いみたいになったり*4、左右で違う人のパートが聴こえたり*5、この効果はかなりおもしろくて好き。
 
音源を聴いたときに、Cメロの「肩を並べ 歩く日々が 教えてくれた」が、明るい曲調になるな、とぼんやり思っていたら、その謎が月刊Songsに掲載されていた、ピアノスコアで明らかに。この部分の2小節が、C majorのコードになっていた。曲全体はマイナー調の暗い短調だが、曲全体通してここのみにC majorが使われている。C majorはすべての和音の基本となるドミソの和音で、わたしの勝手なイメージだが白色のイメージがある。明るくて、何にでも染まる白。でもそれだけで十分に存在感があり、どこにでも溶けこめる白。過去よりも、現在・未来、といったイメージ。

また、アウトロの最後3小節目のコード進行が好きだ。1拍ずつ変化していくコードは、下降系のベースラインをたどる。(ドシラソのような感じ) Bm7→A→Gmaj7→F♯m7と、セブンスを多用したコード。シンプルな基本の三音で構成されるメイジャーコードよりも、4つ目の音が入るセブンスコードのほうが、よりお洒落な印象を受ける。

この曲のイメージを色や形で表すと。音の粒は、クリスタルやシルバーの、宝石とか綺麗な石が散りばめられてる感じ。不純物はすべて取り除いた、本当に美しい輝きのものを集めてる。石の形は、まんまるの粒もあるんだけど、ブリリアントカットのものが多くて、光が当たると乱反射してる。
 
バックは暗いんだけど、黒ではなくて、ネイビー。真っ暗な夜のイメージではない。Aメロの伴奏のピチカートは、白とかブルーグレーのマット加工されたピンポン球みたいなものが軽やかに弾んでるイメージ。サビに入るときに、差し込んでくる光の量が増えて、白が強くなる。
 
 

2.SPOT LIGHT

(作詞:SHIKATA 作曲:SHIKATA, KAY、編曲:SHIKATA, KAY)
ずーーっと聞きたかったけど初聴きはCDで!って決めてたのでずーっと待ちわびてた。期待通りの、いや期待を何十倍も上回るどきどきとわくわくを味わいました。聴いているときに、ふと「ミュージック・ライフ」を初めて聴いたときの感覚に似ているなと思いました。あまり言っていませんが、ミュージック・ライフ信者なわたし。
 
初めてミュージック・ライフをCDでフルで聴いたとき、おもちゃ箱をひっくり返したようにキラキラしていて、いろんなところからカラフルな音の粒が降ってくる様子が浮かびました。こんなに楽しい曲なのに、涙が出そうになった。もうそんな感覚を味わう曲には出会うことはないだろうと、勝手に決め込んでいました。
 
あれから2年半。SPOT LIGHTはあのときのキラキラな音のシャワーを思い出させてくれた。6 5 4 3 2 1とメンバーが一人ずつカウントしていく間奏が、6人のソロで歌いつないでいくミュージック・ライフのCメロに重なる。

BPMは160。8ビートの刻みが更に気分を高揚させる。基本的に打ち込み系?クレジットがないからよくわからないけど。イントロで1小節ごとに頭に打ち込まれる音が、床に跳ね返ったときにカラフルな光の粒が周りに飛び散ってる感じ。Bメロ・間奏で出てくるスネアの「タッタカタッ タカタッ タカタカタカタッ」てリズムが、これからやってくるサビに向けて気持ちを煽ってくる。間奏は長めにこのリズムを刻んでるから、余計に。

この曲を書いたSHIKATAさんは、「Eyes to Eyes」を書いた方と同じ、という情報も付け加えておく。これに気づいたとき、あぁ〜〜〜とひどく納得した。好きなはずだわ。

今回のCDで唯一残念だったのが、それぞれの楽曲で誰が楽器を演奏しているのかが書かれたクレジットが入っていないことだ。それを見ると、その曲が打ち込みなのか、生音なのかが分かるし、今回のSHIKATAさんのように、この人前に違う曲でも名前見たけど、この曲にも関わってたんだ…!という発見があるので、いつも楽しみにしていたのだが…。インストは必ず4曲分入れてくれるので、そこはとてもありがたい。

黄色、ピンク、水色、黄緑の光が、ステージを照らしてる。まさにSPOT LIGHTのイメージ。音の粒は、原色ではなくてスケルトンカラー。青紫緑赤橙黄の6色ですね。音の粒自体が発光している感じ。小さな丸い輪っかとかになって、くるくる飛び交ってる。ネオンカラーって表現のほうがいいかな?でもうちわとかに使うようなどぎつい色じゃなくて、それ自体が発光してるから、やっぱりスケルトンか。
 
6色の輪っかを繋ぐように、シルバーとかゴールドとかのキラキラしたビーズみたいな連なりがある。そのビーズたちの色は主張してなくて、あくまでも6色の輪っかを繋ぐ役割。ゆるやかな曲線を描く、五線譜みたいなイメージ。
 
 

3.BREAK OUT

(作詞:rino、作曲:Takuya Harada, STEVEN LEE, Joakim Bjornberg, Christofer Erixon、編曲:鈴木雅也)
テレビ東京系のアニメ「FAIRY TAIL」の2015年1月〜3月クールのオープニング主題歌として流れていたこの曲。これもあまり回数を聴いていたわけではないけれど、サビのメロディーがずっと残っていた。Aメロとサビとのキーの違いに、この曲の勢いを感じる。見えます、がしがしと踊るV6が…。Cメロのまーいのパート、生で聴きたい…!!
 
つくづく思うのが、低音の英語詞歌わせたら、ごーけんの右に出る者いないなってこと。かっこよすぎる。曲の入りと終わりのごーさまのパートが、かっこよすぎてかっこよすぎる件。
英語が多用されてる歌詞ってあんまり好きじゃないけど、BREAK OUTは英語が入ることによって勢いが増してて、どんどんクセになってく。英語のリズム感で、スピードが増していく感覚。
 
BREAK OUTは、光り物より絵の具とかのイメージ。色は黒、赤、青、白らへん。ロックっぽい配色。で、絵の具が飛び散ってる感じ。白とかに赤青が重なってる。スパッタリングだっけ?そんな感じ。水をたくさん含んで綺麗にまんべんなく塗られたベタ塗りではなくて、少し水が足りないかすれた感じ。筆のかすれ具合が残ってる。アクセントとしてゴールドが効いてる。ラメとかパウダーとか。そういうのまとめてグリッターって言うらしい。勉強になる。

ここまで書いてなんだけど、この曲を聴いてぱっと浮かぶイメージは「ROCK YOUR SOUL」に限りなく近くなってしまう。赤と黒。わたしの思う色や形のイメージって、ジャケ写やMV、コンサートでの演出、雰囲気の似ている曲によってかなり似通ったものになってしまう。 反面、ジャケ写たちはその曲をよく表しているなあと感心するばかり。ときにそれに支配されてしまう場合もあるけれど、だって「蝶」とか絶対紫や黒のイメージでしょ。決して可愛らしいピンクやオレンジは浮かばない。だから制作してる方々のイメージや感性ってほんと素晴らしいなと思う。的確にその曲を表現してる。音という見えないものを、色や形、動きで目に見えるように表現する。瞬間の芸術である音楽を、視覚の芸術へと置き換える表現者。かっこいい…。

 

4.Roadshow

 (作詞,作曲,編曲:市川善康, マシコタツロウ, ha-j)
初聴きで好きだああああああってなった曲。曲を聴く前にクレジットを見て、作詞作曲編曲が誰かを確認するお決まりの作業。そこに書かれていたのは、わたしの大好きなKinKi Kidsの「たいむ・とらべ・らばーず」を書いてくださった市川善康さんのお名前。これは名曲の予感…という期待は、あっさり越える。
 
キラキラとしたイントロ、そのキラキラ感を失わないA,Bメロ。ここでも効果的にピアノが使われているので、ピアノ信者のわたし歓喜。
サビでは、コーラスが効果的に使われていて、曲に彩りが加わり華やかな印象を与える。以前読んだJ-POPの作り方の本に、「人の声はそれだけで華やかさをプラスする」といった内容が書かれていたことを思い出した。人の声はどの楽器の音色よりもいちばん個性が出やすく、いちばん溶け込みやすい音だと思う。メロディのハーモニーを歌うパートと、イヤホンで聴くと、後ろのほうから聴こえてくる、コーラスによる奥行きのあるハーモニー。コーラスが入ることにより、色彩が鮮やかになることを証明してくれる。

曲を聴いて湧いてきた色のイメージは、ピンクとかブルーとか、ちょっと品のいい色合い。ピンクはショッキングピンクやベビーピンクではなく、コーラルピンクやサーモンピンク、ライトアプリコット。少しオレンジがかったピンクのイメージ。(ピンク色の名前ブルーはアクアブルーとか明るめよりも、グレーがかった色味。この中だと、アジュールブルーやイージアンブルー、エアウェイブルー。(ブルー色の名前Timelessの宝石のような煌びやかな輝きではなく、ひっそりしてて、でも隠れてしまうような感じでもなく、主張しすぎてない感じ。かといってチープな輝きではなくて、質の良い輝き。ヴィンテージっぽい。原宿より古き良きヨーロッパ、パンケーキよりガレット、って感じ。Roadshowだからか、フィルムのイメージもある。色味も鮮やかではなく、どちらかと言えば少しくすんだような色。セピアとはまた違う、表現のしづらい色が頭に浮かんでいる…。


普段わたしが楽曲を聴くときは、伴奏などの楽器の音色に注目、ならぬ注耳し、その音から感じる色、形などのイメージが思い浮かぶ。思い浮かべる、よりも、思い浮かぶ、のほうが適切な表現です。頭の中で、音の粒が動きを持って流れていくんです。ちょっと変わってるかもしれない…。わたしに美術的なセンスがあれば、それを絵にすることが出来たのですが、あいにく持ち合わせておらず…長々と言葉で綴ってしまいました。思い浮かんでいるものを言葉で表すのは難しかったけれど、少しでもわたしの脳内が伝わればいいな、と。書いていてとても楽しかったので、機会があればまた…。
 
 

*1:販売は終了してしまったが、SHOP盤には、メンバーがそれぞれオーダーメイドしたスーツの生地を使用した缶バッジがついていた

*2:beats per minutesの略。楽曲の速さ(テンポ)を表す単位。1分間あたりに刻む拍数を表す。「♩=」や「M.M.=」も同じ意味で使われ、60BPMは1分間に60拍=四分音符が60コという意味。時計の秒針は60BPMとも言える。

*3:月刊Songsのピアノスコアには♩=99と書いてあったが

*4:スカリミの大サビのごーけん掛け合いパート

*5:明日の傘のCメロらへんはそう